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ニキビの放置は危険?跡を残さないための「進行ステージ」別ガイド

「たかがニキビ」と放っておいてはいませんか?実は、ニキビは放置するほど肌の奥深くまでダメージが広がり、肌表面がボコボコした「クレーター(凸凹)」を作るリスクが高まってしまいます。

ニキビ跡は、ニキビが治った後の抜け殻ではありません。ニキビによる炎症がお肌の土台である真皮層まで広がってしまった結果なのです。今回は、色でわかるニキビの進行ステージと、将来の跡を防ぐための正しい向き合い方について解説します。

監修医師:谷 祐子先生(広尾プライム皮膚科 院長 形成外科専門医)

 色と名前でわかる!ニキビの進行ステージとリスク

ニキビは進行状態によって呼び方が変わり、肌内部のダメージも深刻化していきます。 今の自分の状態をチェックして、将来のクレーターリスクを予測しましょう。

【STAGE 1】白ニキビ(初期段階)

  • 状態: 毛穴に皮脂が詰まり、ポツンと白く盛り上がった状態。
  • リスク: ★☆☆☆☆(低)
  • 肌の内部: まだ炎症は起きていません。しかし、アクネ菌が増えやすい「予備軍」の状態です。
  • ケアのポイント: 丁寧な洗顔と保湿で毛穴の詰まりを解消すれば、跡を残さず綺麗に治せる可能性が高い時期です。

【STAGE 2】黒ニキビ(炎症直前)

  • 状態: 毛穴が開き、詰まった皮脂が空気に触れて酸化し、黒く見える状態。
  • リスク: ★★☆☆☆(低〜中)
  • 肌の内部: 炎症が起きる一歩手前です。汚れだと思って強くこすると、周囲の組織を傷つけて炎症を招く場合があります。
  • ケアのポイント: 摩擦を避け、ピーリング効果のある洗顔料などで優しく角質ケアを行いましょう。

【STAGE 3】赤ニキビ(炎症段階)

  • 状態: アクネ菌が激増し、赤く腫れて痛みや熱感がある状態。
  • リスク: ★★★☆☆(中)
  • 肌の内部: お肌の内部で本格的な炎症が起きています。ダメージがお肌の「土台である真皮」にまで及び始めています。
  • ケアのポイント: セルフケアでの限界が近い段階です。刺激を最小限にし、一刻も早く炎症を鎮めることを優先しましょう。

【STAGE 4】黄ニキビ(化膿段階)

  • 状態: 炎症がピークに達し、黄色い「膿(うみ)」が見える状態。
  • リスク: ★★★★★(高)
  • 肌の内部: 炎症の規模が大きくなり、真皮の組織が大きく壊されています。
  • ケアのポイント: 組織の欠損が起きるため、治った後に「ひきつれ」やデコボコが残りやすく、最も危険な状態です。自己判断で誤ったケアをする前に医師に相談してみましょう。

将来のクレーター対策!ケアの3大鉄則

どのステージにおいても以下の3点は徹底しましょう。

  1. 「摩擦ゼロ」の泡洗顔: 汚れを落とそうと強くこするのは厳禁です。物理的な刺激は、炎症をさらに深部へと進めてしまいます。
  2. 「絶対に潰さない・触らない」: 自分で潰す行為は、組織を無理やり引き裂くことと同じです。これにより傷口が広がり、通常の再生サイクルでは戻らない「内側のしこり」を作る主要な原因になります。
  3. 「オイルフリー・高保湿」: ベタつきを嫌って保湿を怠ると、肌が硬くなりさらに毛穴が詰まりやすくなります。オイルフリーの保湿剤を活用して肌を柔らかく保つことで、炎症の悪化を最小限に抑えます。

まとめ

ニキビの状態を正しく理解することは、お肌の滑らかさを保つための第一歩です。白ニキビから黄ニキビへと進行する過程で、肌の内部では目に見えない大きなダメージが蓄積されていきます。

「ただのニキビだから」と放置せず、それぞれの段階に合わせた適切なケアを行うことが、健やかで美しい肌を目指すために重要なことです。

もし、セルフケアではなかなか変化が見られず、炎症が長引いたり悪化したりする場合は、なるべく早めに医師にご相談ください。

ニキビの進行に関するQ&A

Q1. 白ニキビのうちに治せば、絶対に跡になりませんか? 

A.炎症が起きる前であれば、お肌へのダメージは最小限で済みます。跡が残るリスクは低いため、この時期に「詰まり」を解消できるようケアすることが重要です。

Q2. 赤ニキビが1つできただけでも、クレーターになりますか? 

A.炎症の強さや体質によりますが、1か所の強い炎症が真皮の組織を深く傷つければ、そこだけが凹んでしまう可能性は十分にあります。跡になる前に、早めに医師へご相談ください。

Q3. ニキビ用の強い洗顔料は、どのステージでも使っていいですか? 

A.炎症が強い「赤・黄ニキビ」の時期に洗浄力が強すぎるものを使うと、バリア機能が壊れ、かえって炎症を長引かせることがあります。状態に合わせて低刺激なものを選びましょう。

Q4. 膿を出したほうが早く治ると聞いたのですが、本当ですか? 

A.医療機関で専用の器具を使い、清潔な状態で行う「圧出」は有効な場合があります。しかし、自分で行うと周囲の組織を潰して炎症を広げ、高確率で跡が残る原因になります。自分では絶対に行わず、医療機関に相談しましょう。

Q5. 跡になりやすい体質はありますか? 

A.炎症が起きやすい方や、お肌の修復力がデリケートな方は、跡が残りやすい傾向にあります。そういった方こそ、初期段階で早めに医療機関に相談しましょう。ニキビ治療は保険の範囲でもできることがたくさんありますが、ニキビ跡の治療は保険がききません。跡になる前にできるだけ早く治せるよう、早めの受診がおすすめです。