広尾プライム皮膚科
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スキンケアで未来の肌を守る|ヒアルロン酸・レチノールで始めるシワ対策

シワなどの初期のエイジングサインは、スキンケアで対策・予防できる可能性があります。
しかし、世の中にたくさんの美容情報や製品が溢れている中で、何から始めれば良いか迷う方も多いでしょう。

この記事では、当院の医師が、初期のエイジングサインでよくみられるシワに特に効果的なスキンケア成分を分かりやすく解説します。
成分の役割を知ることで、あなたの肌に必要なケアが明確になり、自信を持って日々のスキンケアに取り組めるようになります。

監修医師:谷 祐子先生(広尾プライム皮膚科 院長 形成外科専門医)

なぜ今、スキンケア成分に注目すべきなのか?

初期のエイジングサインに気づき始めた方は、まず「何をすればいいのか分からない」という漠然とした不安を抱えているかもしれません。
美容情報は世の中に溢れかえり、製品の数も膨大です。
しかし、その中で「自分に本当に必要なケア」を見つける鍵は、スキンケア製品に含まれる「成分」を理解することにあります。

肌の悩みは、その原因となる肌内部のメカニズムと密接に関わっています。成分の働きを知ることで、肌の乾燥、ハリ不足、初期のシワといった具体的な悩みにピンポイントでアプローチできるようになります。
効率的で納得のいくエイジングケアを始めるために、まずは成分の知識を身につけましょう。

乾燥ジワの救世主!「ヒアルロン酸」と「セラミド」の力

初期のエイジングサインの中でも、特に目元や口元に現れやすいのが「乾燥ジワ」です。
これは、肌の水分不足が原因で、肌表面のキメが乱れてできる浅いシワを指します。
この乾燥ジワ対策におすすめなのが、高い保水力を持つヒアルロン酸と、肌のバリア機能をサポートするセラミドです。

ヒアルロン酸は肌の真皮や角質層に存在し、優れた保水力で角質層の水分を抱え込みます。セラミドは角質層の細胞間脂質としてバリア機能を維持し、水分の蒸発を防ぎます。
これらの成分を補うことで、肌表面の潤いが保たれ、ふっくらとしたハリを感じやすくなり、乾燥による小ジワを目立たなくすることが期待できます。


まずは、これらの成分を含む化粧水や美容液を毎日のスキンケアに取り入れ、乾燥ジワの予防を心がけましょう。

シワ予防ケアついてはこちらで詳しく解説しています。

 

未来のハリ肌を育む「レチノール」の賢い取り入れ方

エイジングケア成分として、近年特に注目を集めているのがレチノール(ビタミンAの一種)です。
レチノールは、肌のターンオーバー(新陳代謝)を促進し、古い角質がスムーズに剥がれ落ちるのを助ける働きがあります。
さらに、肌のハリや弾力を保つために重要なコラーゲンやエラスチンの生成をサポートする効果も期待できます。
これにより、初期の小ジワの改善だけでなく、肌全体のキメを整え、なめらかで若々しい印象の肌へと導くと言われています。

ただし、レチノールは乾燥や皮むけが起きるなど、肌への刺激を感じやすい成分でもあるため、初めて使う際は低濃度の製品から試したり、使用頻度を調整したりするなど、肌の様子を見ながら慎重に取り入れることが大切です。
夜のケアに取り入れ、日中は必ず日焼け止めを使用するようにしましょう。場合によっては、医師の指示に従い肌状態を確認しながら使用するのも良いでしょう。

自分にぴったりの成分は?肌質と悩みに合わせた選び方

 

「ヒアルロン酸」「セラミド」「レチノール」といった注目の成分を知った上で、次に大切なのは「自分の肌に合った成分を選ぶ」ことです。
例えば、乾燥が特に気になるならヒアルロン酸やセラミドを重点的に、肌のハリや小ジワが本格的に気になり始めたらレチノールを検討するなど、あなたの現在の肌状態や悩みに合わせて選びましょう。

また、製品を選ぶ際には、成分表示をチェックする習慣をつけることをおすすめします。
一般的に、成分表示は配合量の多い順に記載されているため、目的の成分がリストの上位にあるかを確認するのも一つの目安です。
また、敏感肌の方は、無香料・無着色、アルコールフリーなど、肌への負担が少ない処方の製品を選ぶと安心です。焦らず、自分の肌とじっくり向き合いながら、最適な成分を見つけていきましょう。

まとめ

初期のエイジングケアで大切なのは、高価な化粧品よりも“成分を理解して選ぶこと”です。

ヒアルロン酸やセラミドでうるおいを守り、レチノールでハリをサポート。
この基本を続けるだけでも、肌の印象は変わっていきます。

まずは、保湿と日焼け止めを丁寧に行い、自分の肌に合うアイテムを見つけてみましょう。
使い方に迷ったときや刺激を感じる場合は、美容クリニックで相談するのがおすすめです。

初期エイジングケアに関するよくある質問

Q1. レチノールは敏感肌でも使えますか?

A.敏感肌の方でもレチノールを使用することは可能ですが、刺激を感じやすい成分のため、まずは低濃度の製品から試したり、週に数回の使用から始めるなど、肌の様子を見ながら慎重に取り入れてください。異常を感じたらすぐに使用を中止し、医師にご相談ください。

Q2. ヒアルロン酸とセラミドは一緒に使っても効果的ですか?

A.はい、非常に効果的です。ヒアルロン酸は肌の水分を抱え込み、セラミドは肌のバリア機能を強化して水分の蒸発を防ぎます。これらを併用することで、肌の保湿力が相乗的に高まり、乾燥ジワ対策に効果が期待できます。

Q3. スキンケア製品の成分表示はどこを見ればいいですか?

A.化粧品表示法により、成分は原則として配合量の多い順に表示されます。目的の成分(例:ヒアルロン酸、セラミド、レチノール)が上位に表示されている成分は配合量が多い傾向にあるため、目的成分が一定量含まれている可能性が高いと言えます。

Q4. エイジングケア成分はどのくらいの期間で効果を感じられますか?

A.効果を感じ始めるまでの期間は個人差や成分の種類、製品によって異なりますが、一般的には数週間から数ヶ月の継続的な使用で変化を実感できることが多いです。肌のターンオーバーは約28日周期なので、まずは1〜2ヶ月は継続して様子を見ることをおすすめします。

Q5. 初期エイジングケアで他に注目すべき成分はありますか?

A.初期のエイジングケアでは、記事内で紹介したヒアルロン酸・セラミド・レチノール以外だとビタミンC誘導体ナイアシンアミドおすすめです。
ビタミンC誘導体は抗酸化作用やコラーゲン生成サポート、メラニン抑制でハリや透明感を助けます。ナイアシンアミドは肌のバリア機能やキメを整え、美白効果も期待できます。
どちらも化粧品レベルで個人差はありますが、初期ケアに取り入れる価値が高い成分です。