広尾プライム皮膚科
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「シワ予防」の教科書|種類・原因・今日からできるケアについて解説

「最近シワが目立ってきた気がする…」「今からでも予防できるの?」
そんな疑問や不安を感じる方は少なくありません。
シワは年齢だけでなく、乾燥や紫外線、日々の表情のクセなど、さまざまな要因によって現れます。

この記事では、現役の医師の視点から、今日からすぐに取り入れられる「徹底的な保湿」「365日の紫外線対策」「無意識の表情のクセを意識」という3つの基本ケアについて、その重要性と実践方法をわかりやすく解説します。

監修医師:谷 祐子先生(広尾プライム皮膚科 院長 形成外科専門医)

徹底保湿!うるおいは肌のバリア機能そのもの

肌の乾燥は、初期のシワ、特に「乾燥ジワ」の大きな原因の一つです。
肌の水分量が不足すると、表面のキメが乱れ、小じわとして現れやすくなります。これを防ぐためには、毎日の丁寧な保湿が不可欠です。

洗顔後は、肌が乾燥しやすい状態なので、すぐに化粧水で水分を補給し、その後に乳液やクリームで水分が蒸発しないように蓋をすることが大切です。
特に、肌のバリア機能をサポートする
セラミドや、高い水分保持力を持つヒアルロン酸といった成分は、乾燥から肌を守り、ふっくらとした状態を保つのに役立ちます。
肌がうるおっていると、外部刺激からの防御力も高まり、シワ予防だけでなく健やかな肌状態を維持できます。


保湿やスキンケア成分についてはこちらで詳しく解説しています。

365日の紫外線対策が未来の肌を作る

紫外線は、光老化(ひかりろうか)を加速させる要因の一つであり、シワの形成に深く関わっています。
紫外線の中でも特にUVA(紫外線A波)は肌の奥深くにある真皮層まで届き、肌の弾力に関わるコラーゲンやエラスチンといった成分を破壊します。
一度破壊されたコラーゲンは簡単には元に戻りません。

そのため、季節や天候を問わず、一年中紫外線対策を行うことが重要です。日焼け止めは、日常使いであればSPF30/PA+++程度のもので十分です。
外出の際はもちろん、室内でも窓からの紫外線は届くため、毎日塗ることを習慣にしましょう。くもりの日や雨の日でも油断せず、紫外線対策を徹底することが大切です。

無意識の表情のクセを意識してシワ予防

目元や眉間、口元にできるシワの中には、特定の表情を繰り返すことで定着する「表情ジワ」があります。
例えば、パソコン作業中に眉間にシワを寄せる
、目を細める、口角を下げるなど、無意識のうちに行っている表情がシワとして現れ始めることがあります。

また、加齢に伴う表情筋のゆるみにより、別の筋肉を使って動きを補助していることもあります。
例えば、目元の筋肉が緩んだことで目が開きづらくなり、額の筋肉を使って目を開くクセがついてしまって、結果的に額にシワが刻まれていることもあります。

まずは、ご自身の表情のパターンを鏡でチェックして、自分がどのような時に表情をしているか、表情筋の動きを知り観察することから始めましょう。
気づいた時には、意識的に表情筋をリラックスさせたり、優しくマッサージしたりする習慣を取り入れるのがおすすめです。
表情筋の緊張を和らげることで、シワの定着を防ぎ、柔らかな表情を保つことができます。

まとめ

シワの予防は、特別なケアよりも日々の基本を丁寧に続けることが大切です。
「保湿」「紫外線対策」「表情の見直し」の3つを意識するだけで、肌の印象は大きく変わります。

まずは、洗顔後の保湿を欠かさないこと、日焼け止めを毎日塗ること。
そして、無意識の表情のクセに気づき、肌をやさしく労わること。

これらを習慣にすることが、シワを防ぐいちばん確実な方法です。

セルフケアで思うような改善が見られない場合は、美容クリニックで相談してみましょう。
肌の状態に合わせた専門的なアドバイスや治療によって、より効果的なケアを見つけることができます。

 

シワに関するよくある疑問Q&A

Q1. 保湿は一日何回すれば効果的ですか?

A.基本的に朝晩の洗顔後にしっかり行うのが大切です。
乾燥が気になる場合は、日中もミスト化粧水などでこまめに水分を補給し、その後に乳液などで保湿成分を閉じ込めるのがおすすめです。

Q2. 日焼け止めはどんなものを選べば良いですか?

A.日常使いであればSPF30/PA+++程度のものが肌への負担も少なくおすすめです。
レジャーなど日に当たる時間が長い場合はSPF50+/PA++++を選び、汗をかいたら塗り直しましょう。肌質に合わせた敏感肌用なども検討してみてください。

Q3. 表情ジワはもうできてしまったら手遅れですか?

A.いいえ、手遅れではありません。
今からでも意識的に表情を和らげたり、保湿を徹底して肌の柔軟性を保つことで、進行を遅らせたり、目立たなくしたりすることが可能です。
すでに深く刻まれたシワには、美容医療という選択肢もあります。

Q4. 忙しくてなかなかケアに時間が取れません。何から始めれば効果的ですか?

A.まずは**「保湿」「日焼け止め」**の二つを徹底することから始めましょう。
この二つは肌のバリア機能と紫外線防御の基本であり、最も効果を実感しやすいケアです。
少しずつでも継続することが大切です。

Q5. セルフケアだけでは改善しない場合、皮膚科ではどんな治療ができますか?

A.状態によりますが、ヒアルロン酸注入ボトックス注射は、シワの溝を埋めたり、筋肉の動きを抑えてシワをできにくくしたりする治療法です。
また、
レーザー治療などで肌の再生を促すことも可能です。ご自身のシワの種類や状態に合わせた適切な治療法は、専門のクリニックで相談されることをお勧めします。

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