広尾プライム皮膚科 お知らせ
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美容コラム
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シミの種類:老人性色素斑と肝斑 | あなたのシミはどっち?見分け方と正しい対策
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年齢や生活習慣によって肌に現れるシミ。
その正体を正しく知ることが、改善への第一歩です。
シミにはいくつかの種類があり、原因も対策も異なります。
なかでも多く見られるのが、紫外線ダメージの蓄積による「老人性色素斑」と、ホルモンバランスの影響を受けやすい「肝斑」です。
両者は一見似ているようで異なる特徴を持ち、誤ったケアをすると悪化することも少なくありません。
本記事では、シミの種類をわかりやすく解説し、セルフチェックの方法と日常生活で実践できるケアのポイントをお伝えします。
監修医師:谷 祐子先生(広尾プライム皮膚科 院長 形成外科専門医)
老人性色素斑の特徴と見分け方
多くの人が「シミ」と聞いて最初に思い浮かべるのが、この老人性色素斑かもしれません。
主な原因は、長年浴び続けた紫外線ダメージの蓄積です。
顔はもちろん、手の甲や腕など、太陽に当たりやすい部分に現れるのが特徴です。
その見た目は、境界がはっきりとしていて、色は薄い茶色から濃い茶色まで様々。形も円形や楕円形など、比較的均一なものが多く見られます。
年齢とともに現れやすくなるため「老人性」という名前がついていますが、若い頃からの紫外線対策を怠ると、20代、30代でもできることがあります。
一つだけ現れることもあれば、複数箇所に散らばって現れることも。
もし、あなたのシミが「くっきりしていて、紫外線が当たりやすい場所にできた茶色い斑点」であれば、老人性色素斑の可能性が高いでしょう。
老人性色素斑の「原因」と「今日からできる正しい対策」
原因
老人性色素斑の最大の原因は、やはり紫外線です。
紫外線は肌の奥にあるメラノサイトを刺激し、メラニン色素を過剰に生成させます。
通常、メラニンは肌のターンオーバーによって排出されますが、加齢や紫外線ダメージの蓄積によってその機能が衰えると、メラニンが肌に残り、シミとなって定着してしまうのです。
対策
対策の基本は徹底した紫外線対策にあります。
日焼け止めは季節や天候に関わらず毎日使用し、帽子や日傘、UVカット衣類なども活用しましょう。
さらに、美白有効成分が配合された化粧品でのケアも非常に効果的です。
ビタミンC誘導体、トラネキサム酸、アルブチン、コウジ酸、ハイドロキノンなどが代表的で、これらはメラニンの生成を抑えたり、排出を促したりする働きがあります。
これらの成分を賢く取り入れ、日々のスキンケアでシミの予防を目指しましょう。
肝斑の特徴と見分け方について
肝斑は、老人性色素斑とは少し異なる特徴を持つシミです。
特に30代から50代の女性に多く見られ、その背景には女性ホルモンの乱れが深く関わっていると考えられています。
見た目の特徴としては、頬骨のあたりに左右対称に、もやっとした薄茶色のシミが広がるのが一般的です。
目の周りを避けて現れることが多く、輪郭がはっきりしないのが老人性色素斑との大きな違いです。
妊娠中や経口避妊薬(ピル)の服用中に現れたり、悪化したりすることもあります。
また、肌への物理的な刺激(摩擦)も肝斑を悪化させる一因とされています。
もし、あなたのシミが「頬骨に左右対称に、ぼんやりと広がっている薄茶色のシミ」であれば、肝斑の可能性を疑ってみてください。
ご自身のシミのタイプを正しく知ることが、効果的なケアへの第一歩です。
肝斑の「原因」と「絶対NGなこと・正しいケア」
原因
肝斑の主な原因は、女性ホルモンのバランスの乱れと、肌への摩擦や刺激です。
そのため、肝斑のケアでは、肌に余計な刺激を与えないことが最も重要になります。
【症状を悪化させるNG習慣】
肌に優しい洗顔料で、泡で包み込むように洗い、タオルはそっと押し当てるように水分を拭き取りましょう。
保湿を徹底し、肌のバリア機能を健やかに保つことも大切です。
対策
【シミの種類を特定】もう迷わない!タイプ別原因と正しい対策
まとめ
ご自身のシミが老人性色素斑なのか、それとも肝斑なのか、少しでも見分けがつくようになったでしょうか。
シミの種類によって、その原因も対策も大きく異なります。
今回ご紹介した特徴やケア方法を参考に、あなたのシミに合った正しいアプローチを見つけることが、美肌への一番の近道です。
もし、ご自身だけでの判断に迷ったり、「もっと早く、確実な効果を実感したい」と感じる場合は、迷わず医師に相談してみてください。
あなたの肌状態に合わせた最適な治療法やケア方法を提案してくれます。
シミに関するQ&A
Q1. 老人性色素斑と肝斑は同時にできることはありますか?
A.はい、両方のシミが同時に発生することはよくあります。
特に顔には複数の種類のシミが混在していることが多いため、ご自身のシミがどのタイプに当てはまるか、医師による診断を受けることが最も確実です。
Q2. 美白化粧品はどちらのシミにも効果がありますか?
A.美白化粧品に含まれる成分はシミの種類によって得意分野が異なります。
老人性色素斑には紫外線によるメラニン生成を抑える成分(ビタミンC誘導体、アルブチンなど)が、肝斑には炎症や摩擦によるメラニン生成を抑える成分(トラネキサム酸など)が特に有効とされています。
ご自身のシミタイプに合った成分を選ぶことが大切です。
Q3. シミのセルフケアで注意すべきNG行為はありますか?
A.肝斑の場合、ゴシゴシ洗顔など肌への強い摩擦や刺激は絶対に避けるべきです。
肌のバリア機能を損ね、かえってシミを悪化させる可能性があります。
老人性色素斑でも、過度な刺激は避けて優しくケアしましょう。
Q4.シミが消えない場合、美容クリニックではどんな治療をするのですか?
A.美容クリニックでは、シミの種類に応じて様々な治療法があります。
老人性色素斑にはレーザー治療が効果的ですが、肝斑にはレーザーが刺激となり悪化するリスクがあるため、内服薬(トラネキサム酸など)や外用薬、ピーリングなどが選択されます。
まずは医師に相談し、適切な診断と治療計画を立ててもらいましょう。
Q5. 男性にも肝斑はできますか?
A.稀ではありますが、男性にも肝斑が発生することはあります。
女性ホルモンの影響が主な原因とされますが、男性ホルモンの影響やストレス、肝機能の低下などが関与している可能性も指摘されています。
女性の場合と同様に医師への相談が推奨されます。